桶川に移り住んで雑感
2012/03/31
その第三は結婚における婚家と嫁の実家の立場の違いについてである。
埼玉では娘を嫁にやると大変だという話をよく聞く、正月、ひな祭り、節句やその他の行事ごとに嫁の実家はなにくれとなく婚家に心配りしなければならない、これが又大変な物入りとのこと、何も知らない私はこれ又びっくり、四国の両親に話す訳にはいかない。四国の田舎ではそんな習慣はないのだ。それどころか逆なのだ。どうしてこうも違うのか二人でよく話し合った。結果的に二人の間では次のようなことではないかと落ちつく。
埼玉は特にこの辺は農業が中心である。農地は限られていてその収入もほぼ決まっている。なので嫁がくれば家族が増え、当然食い扶持も多くなる。そうゆう意味からも嫁の実家は嫁の婚家にいろいろ気を配る習慣がうまれたのかなと彼はいう・・・・・。そうかも知れない私もだんだんそういう気になってきた。
私の育った四国の田舎は、埼玉とは逆で、生活の中心は農業ではない!農地が狭い為、農業だけでは、生活は成り立たない。自然を相手の採取が主である。従って労働力は大きな収入元であるため、嫁をもらえば労働力が増えるのだ。逆に嫁にやる方は労働力が減る、それだけ収入が少なくなるのだ。両者の立場は埼玉とは全く逆である。嫁の実家になにかあれば婚家ではそれなりに心くばりしなければならない。私の子供の頃にも婚家の主人がよく嫁の実家の手伝いに来ている姿を見たものである。嫁の実家は常に優位にあったのだ。
これらのちがいは根本に経済基盤のちがいがあると思われる。生産手段や立地条件による違いが経済基盤を作りその上に生活文化が生まれてくる。自然環境や、立地条件などの違いが、人間の精神構造まで影響を及ぼすことを改めて知ることになった。
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