伝統芸能文化の振興シンポジウム ~繋げたい!桶川の伝統芸能~
伝統芸能の現状と役割
シンポジュウムは小針領家の獅子舞保存会代表の井上晃一氏、川田谷三田原地区の獅子舞の代表大野隆三氏と、檜枝岐歌舞伎座長の星長一氏を迎え、本会員の今井正文が司会を担当して行われた。
最初に井上さんから、小針領家の郷土芸能であるささら獅子舞について語られた。
起源は定かでないが加須市騎西の種足地区から伝承されたもので、4~5百年の歴史があり、「領家のささら」と呼ばれて祭礼当日には、神社の境内が身動きできないほどの盛況だった。戦争中は一時中断されたものの戦後に復活し、高度成長期には若い人たちがサラリーマンになり、踊る人も笛を吹く人も減少し昭和34年を最後に途絶えていた。
その後、復活しようと試みたものの実現できなかった。平成11年に獅子舞の用具が市の指定文化財に指定されたので、それを契機に復活に向けての取り組みが始められた。
40年ぶりの再開は指導者不在や用具の修理など困難を極めたが、平成18年度から5か年計画事業として文化庁の委嘱による「伝統文化子ども教室」の指定を受け、小中学生を対象に獅子舞や棒使い、笛などを指導し後継者を育てることに力を注いだ。その結果、平成20年には市の無形文化財に指定され、伝統芸能の振興に尽力している。
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