信州の古墳と防空壕 ~第2回地文研県外バス見学会~

2011/05/07

森将軍塚古墳

 森将軍塚古墳は杏子の郷や千曲川の沖積地が一望できる標高約500mの山頂(平地部との比高差約130m)に築かれた全長100mの前方後円墳で、昭和46年に国指定史跡に指定されています。昭和53年からの測量調査・発掘調査を経て、昭和56~平成4年にかけ復元整備され、築造当時の面影が再現されています。全面を径30cm前後の石英斑岩8万個で葺かれ、墳頂には復元された埴輪が配置されています。埋葬施設は石を積んだ竪穴石室と呼ばれる構造で、公園内に設置される千曲市立森将軍塚古墳館に実物大の石室模型と出土遺物が展示されています。解説では4世紀後半の築造であり、昨年に見学した山梨県の甲斐銚子塚古墳や桶川の熊野神社古墳とほぼ同時期のものです。ただ、この森の将軍塚、甲斐銚子塚(130m以上)は大型であり、桶川の熊野神社古墳とはその墳形、規模がまったく異なります。また、埼玉県最古の埴は5世紀の初めと言われている雷電山古墳例であり、長野、山梨の方が大型の前方後円墳と埴輪共に、埼玉県より早い時期に導入されており、古墳文化受け入れの違いをかいま見ることができました。

 長野県立歴史館では、常設展示と学芸員の解説による特別展示「武士の家宝」を見学しました。常設展示は長野県を視野にいれた展示で、原始~現代までの歴史展示でした。特に江戸時代の運送業である「中馬」の展示が興味深く感じられました。

見学地3 真田邸・真田宝物館

 この地域は中世においては甲斐武田の領国であり、越後勢との最前線基地であり、海津城(城主高坂弾正)が築かれました。江戸時代に6文銭の家紋で有名な真田家の領地となり松代藩となり、松代城として現在に受け継がれています。

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを書こう!

名前:
Eメールアドレス:
コメント:
ファイル
評価:

画像の英字5文字を入力して下さい。:
パスワード:

携帯サイトのページ


PC版と同じURLです
URLをメールで送る